カタビーチは島の西側の海岸なので、この時期はモンスーンの影響で波が荒いと聞く。アンダマン海の島々では、西海岸の今頃は遊泳には適さない。ビーチでもっぱら甲羅干しだ。でも、せっかくプーケットまで来てビーチに行かないのももったいない。水着を持って来ていないので、近所のスポーツ店で700円で買ってきて、さっそくビーチへ向う。ホテルからビーチへはピックアップトラックで送ってくれる。クルマだと2分でビーチ。案の定、大きな波がザブーンザブーンと打ち寄せている。サーフィン向きの波なので、サーファーは喜んでいるようだ。あまり上手では無いサーファーが3人ほど、ボードに乗って練習している。それでもほとんどのビーチチェアには先客がいて、日光浴の最中だ。居るのは白人と黒人ばかり。黄色人種は我々二人だけ。ビーチボーイに空いたビーチチェアを探させて、そこに陣取る。左隣りはよく日に焼けた北欧系の30歳前後のおねえさん。右隣は若い夫婦のようで、旦那はなかなかハンサムだ。日本のコメディアンのような顔をしたビーチボーイが「サムシングドリンク?」と飲み物の注文を取りに来た。「ビアシン」。「コーラ」。「OK!」と直ちに飲み物を運んでくる。お金を払ってもすぐには立ち去らない。日本人に興味があるようだ。何か話したがっている様子。「日本人のおじさん達、男二人で何しに来たの?」とでも言いたいのかな。なにか言いそうになった時、向こうの方でだれかがおにいちゃんを呼んでいる。さすが専門職、だれが呼んでいるのかがすぐに分かるようで、そちらへご用聞きに飛んで行った。左側のおねえさんは、プーケットが永いのか、全身むらなくこんがりと焼けている。うつぶせの背中のブラジャーのホックははずしてあり、このまま寝返りを打てば当然オッパイがポヨヨ〜ンだ。と思っていたら、本当に向きを変えた。日に焼けた豊かな乳房に、小さい白い乳首がちょこんとついている。このおねえさんはナイスバディ。が、絶対に見たくないと思ってもいやでも目に入ってくる太ったおばさんたちのたれたオッパイがあちらこちらにころがっている。ここでは、ビキニのブラジャーは外す為にあるようだ。若いおねえさんも、若くない昔のおねえさんも、みんなノーブラだ。見る我々も、何ら不自然さを感じずに、あたかも当たり前のように見てしまう。明るい太陽のもと、卑猥な感情は全く湧いて来ない。
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【 目 次 】
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1.初めてのバンコク
2.シーフードレストラン
3.ナナ駅界隈
4.大都会バンコクの怖〜いお話
5.チャオプラヤ川とお寺
6.日本人居住区
7.パッポン・タニヤ
8.朝市
9.ホテルの朝食
10.メランコリック・パタヤ
11.別荘キット
12.空港とタバコ
13.暗くなって到着プーケット空港
14.カタビーチのホテル
15.パトンの夜はやっぱり怪しい
16.コンシェルジュ
17.ビーチ
18.真昼のプーケット
19.カタビーチ商店街
20.プーケットファンタシー
21.プーケット最後の一日
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