団塊世代必読「不良中年二人連れタイ旅行記」 タイでロングステイはいかが?    《信州ネット.Com》

8.朝市

 昨夜は早くから寝てしまったので、目覚めはさわやか。時計を見るとまだ6時半。日本でもこんなに早くは起きないのに、旅に出ると時間がもったいなく感じて早起きになる。「東南アジアの都市ならきっとどこかで朝市をやっているだろう。地元の人々の素顔の生活も見てみたい」と顔を洗って早朝の町へ出ることにした。ホテルの玄関前の大通りをパッポンとは反対側へと歩く。パッポンまでの通りは昨日歩いて確認しているので、まだ歩いていない方角のほうが朝市の確率は高いと睨んだ。200メートルほど歩いて行くと、惣菜が入ったビニール袋をぶら下げたおばさんが歩いて来るのに出会った。「あの本で読んだ通りだ。タイの人はあまり家で食事を作らない。屋台で好みの惣菜をビニール袋に入れてもらい、家で食器に盛りつけなおして食べる」と書いてあった。「あのおばさんが今出てきた路地に朝市が開いているはずだ」と狙いをつけて道を急ぐ。ピーンポーン!大的中。こちらの大通りから次の大通りまでの間に、朝市の屋台がズラーと並んでいる。その上、通りに面した小さな商店や市場も全部が店を開けている。まさしくこの近隣の人々の台所だ。屋台大好き人間の私はたちまち「朝飯はここにしよう」と決めて、朝市の通りを歩き出した。香港なら「おかゆ屋」さん、台北なら「破れトタン屋根の揚げパン屋」さんが私の朝食の御用達、ここバンコクではいったい何が私の朝飯になってくれるだろうかと心は弾む。大通りを左に折れたその通りの手前50メートルほどは道幅が狭い。自転車を止めて、荷台の上にイミテーションのアクセサリーをイッパイぶら下げて売っているおばさん、店の商品を歩道にまでせり出し、「ここはうちの売り場だよ」と当然のごとく権利を主張して子供の服を並べている商店、自転車に箱を乗せ、見たことも無いフルーツをこぼれんばかりに詰め込んで量り売りをしているおじいさんなど、アジアの朝市らしい風景が通り一面に展開されている。何時かなと時計を見ると3時になっていて、秒針が止まっている。ありゃ、電池切れだ。ちょうど目の前におじいさんが目覚まし時計や腕時計の屋台を出していたので、身振り手振りで電池を交換してくれるようにお願いしたが、首を振って「出来ない」と言う。ところが、そのチョットの間に、若いOLとおぼしき娘さんが二人も目覚まし時計を買っていった。なんで目覚まし時計なんかが売れるんだろう?。一つでは足りなくて、二つも三つも枕元に置いておくのだろうか?。聞いてみたかったが、私の語学力ではとても無理と諦めた。しばらく行くと、おじいさんよりもう少し若いおじさんの時計屋さんがあった。止まった時計を差し出して「アイウッドライクトゥチェンジザバッテリーオブマイウオッチ?」と怪しい英語でお願いすると、英語を理解はしていそうも無いのに「OK」と快い返事ですぐに取り替えてくれた。料金は80バーツで約240円。やはり安い。これを書いている今も私の時計は正確に時間を刻んでいるのでインチキでは無い。おじさん、ありがとう。

       【 目 次 】
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  1.初めてのバンコク
  2.シーフードレストラン
  3.ナナ駅界隈
  4.大都会バンコクの怖〜いお話
  5.チャオプラヤ川とお寺
  6.日本人居住区
  7.パッポン・タニヤ
  8.朝市
  9.ホテルの朝食
 10.メランコリック・パタヤ
 11.別荘キット
 12.空港とタバコ
 13.暗くなって到着プーケット空港
 14.カタビーチのホテル
 15.パトンの夜はやっぱり怪しい
 16.コンシェルジュ
 17.ビーチ
 18.真昼のプーケット
 19.カタビーチ商店街
 20.プーケットファンタシー
 21.プーケット最後の一日

 とりあえず、通りを全て見てみようと、朝市の通りの向こう側目指して歩いて行く。圧倒的に食料品の屋台が多い。通りの真中あたりに古ぼけたトタン屋根の大きな店舗が見える。入り口には野菜や魚などの食料品が雑多に並べられていて、おばさんが座ってお客と大声でなにか話している。そこは期待したとおり市場だった。ズカズカと狭い通路を入っていくと、「変な外人が来たぞ」とみんながジロジロ見る。視線にめげずにあちらこちらを歩き回ったが、東南アジア独特の香草やスパイスが山のように積まれて売られていたり、鳥や豚の肉がまだ体の原形を留めた状態でぶら下げられている。大きな包丁でドーンとぶった切られる様は圧巻だ。奥の方では、今朝取れたばかりの魚がさばかれているし、おばあさんたちは一生懸命に小エビのカラをむいている。ここまで入って来る外人は少ないのか、みんな私のことなんか全く眼中に無いようで、物も言わずにコツコツと仕事に精を出している。何年も前から同じ仕事をし、そしてこれから何年もやはりこの仕事を続けていくのだろう。おばあさんの額のしわが印象に残った。カメラを持ってくれば良かったなと残念に思う。

 ところで、実を言うと、この市場に入った直後には、その強烈な臭いで、一瞬胃液が出そうになった。懸命に我慢して奥まで行ったのだが、肉・魚・香草の臭いに、奥にある開けっぱなしのトイレの臭いが交じり合ってなんとも言いようの無い凄惨さ。少々の事ではひるまない私もこれには参った。すぐに表へ飛び出したかったが、人間の嗅覚のいい加減さを知っている私は「すぐに慣れるさ」とがんばった結果、しばらくすると強烈な臭いにも少しは慣れて来たようだ。実は、後でもう一度K氏とこの市場に足を運んだのだが、二度目にはほとんど臭いは気にならなくなっていた。出口には、シャコをそのままの姿で野菜や唐辛子といっしょに漬け込んだタイ風マリネのようなものも売っていた。シャコがいないなーと思っていたので、見つけたときはチョットうれしかった。というのも、イセエビほどもあるデッカイシャコを食べて見たかったから。しかし、ここのシャコは日本のと同じで小さい。後で、ホテルのまん前の海鮮料理屋の生簀にお目当てのデッカイシャコがいたのだが、結局今回の旅行で口に入れることは出来なかった。残念!。

 ぶらぶらと反対側の大通りまで来た。ここが市場の終わり。大通りの向こう側には、小さいが小奇麗でおしゃれな色使いのヒンズー教の寺院がある。寺院の周りには黄色い大きなローソクの店と、きれいな造花のレイを自分で作りながら売っている店が何件か軒を連ねている。チョット見てみたくなったので、大通りを横切ってヒンズー寺院へ入って見た。きらびやかな装飾を施された小ぶりな本堂の前で、インド人には見えない信者のおばさんが熱心にお祈りを捧げている。タバコ禁止・写真撮影禁止・土足禁止の看板があちらこちらに張ってある。そして、寺院の周囲を、ウルトラマンに出てくる悪役の怪獣のようなヒンズーの神様達が、みーんな内側を向いて並んでいる。ちょっと怖そう。お祈りの邪魔をしては申し訳無いので、早々に立ち去ることにした。

 再び屋台の通りに戻り、入り口に出ていた串焼きの屋台で、「これこれ」と指差して、おいしそうな串焼きを一本買って食べた。少々甘過ぎるタレだが、なかなかおいしい。これでもかと串一杯に鶏肉を揚げたのを刺してくれて10バーツ、たったの30円だ。もう一本とも思ったが、ほかにも色々試して見たいので、今度は違う屋台へ・・。日本のハンペンに似た、魚のすり身を小さな鍋で揚げたやつ。揚げたて熱々をこれもこぼれんばかりに串に刺して、若いお嬢さんがにこにこ笑って差し出してくれた。うまい、これはうまい。日本のタイ料理屋さんで食べるタイ風さつま揚げが大体700円〜800円、わずか30円で、はるかにうまく、はるかにボリュームがあり、その上お嬢さんの可愛い笑顔までついてくる。これだから朝市は魅力的なのです。
 表面に毛が生えたようなわけのわからないフルーツを山盛りにして売っているおじいさんの屋台は人気が高い。食べて見たくても、だれもが持って帰ってしまい、歩きながら食べている人がいないので食べ方がわからない。この時はじっと見ているしかなかったが、後でこのフルーツが「ランブータン」だということが判明した。甘酸っぱくておいしい熱帯特有のフルーツだ。
 適当にあちらこちらで油を売り、買い食いをしながら一時間以上も朝市をぶらついて、そろそろホテルへ帰ろうかと来た道を戻って行くと、向こうからK氏がやって来る。「部屋に電話をしたんですけれど・・。散歩かな?と私も出てきました。面白いとこ、がありましたか?」「ええ、朝市をやってますよ。もう一度行って見ましょうか」と今度は二人で朝市見学だ。シャコが食いたい・・!。

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タイ・チェンライでロングステイ!年金でだけで暮らせる夫婦で一ヶ月10万円楽園生活「シヴィエンリゾート&スパ」

 海外でロングステイ(長期滞在)と言うと、何か特別なことのような感じを受けられる方が少なくありません。「ビザはどうする?」・「病気になったら?」「言葉が通じないのでは?」など、不安要素が少なくないからです。しかし、もっと気楽に考えられないものでしょうか?。「一週間の海外旅行を一ヶ月に延ばしてみる」程度の感覚でも良いのです。
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ページ作者のタイ3都市巡り「タイでロングステイも悪くない」

 2006年5月9日から16日まで、8日間の予定でタイへ行ってきました。タイでは多くの方々がロングステイを楽しんでいらっしゃるらしいのですが、今回の旅は、そんな方々に直接お会いして、「本当に幸せな生活をされているのかどうか」の生のお声をお聞きするのが目的でした。コラート→バンコク→チェンマイと3都市を回りましたが、日本人のロングステイのメッカはやはりチェンマイ、特にチェンマイで暮らしておられる方のお話しを聞きたかったのです。画像で綴るタイ旅行記、是非お楽しみ下さい。
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海外(タイ)でロングステイも悪くない

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