東洋一の歓楽街「パッポン」。その名は世界中に轟く。我が日本の新宿歌舞伎町も最近では負けてはいないらしいけど、でも、やっぱり「パッポン」の響は我々旅行者を、怪しい期待と、暗黒への不安とで、ある種の興奮状態にさせる。そのパッポンはホテルから歩いて行ける距離。快晴とは言えないが、雨が降る様子も無い、だら〜とした夕方の始まりの時間。そろそろラッシュが始まろうとしている大通りを例の「大通り渡りの術」で横断し、歩いてパッポンへ向う。5分ほどでパッポンに着いた。「ここがパッポン」であろうことは始めての我々でもすぐにわかる。パッポンはタノンだが、今歩いて来た大通りの出口まで、すでに屋台・やたい・ヤタイ・・。人と屋台とがあふれかえっている。大通りを右に入って、まっすぐ進み(実際にはとてもまっすぐに進むことが出来ない喧騒と混沌の通りだが)次の大通りへの出口までがパッポン通り。そして、パッポンの北側にパッポンと並行して走っているのがタニヤ通りだ。東南アジアの大都市にはチャイナタウンがあって、そのほとんどに屋台街があるが、それらの屋台街とパッポンの屋台とは大きな違いは無い。何がこんなにパッポンを有名にしているのかと言うと、それは道路の両側にずらりと並んでいる「ゴーゴーバー」や例のその筋のお店。歩行者専用道路となっている車道の中央に、2列にビッシリと屋台が向かい合って並んでいる。ほとんどが物品販売で、飲食店はまず無い。畳一畳よりも少し大きめの板を台の上に載せ、両側に竹などで柱を立て、その柱の上にテントをかぶせたどこにでもあるおなじみのスタイル。板の上と、板からテントまでの間を陳列場所にして、山ほど色々な商品がならべてある。板の下と後ろの歩道側には並び切れない在庫商品と、それらを運搬するダンボール箱が置いてある。車道の中央に1メートルほどの通路が開いていて、そこを観光客が屋台を冷やかしながら歩く。両側は通りの入り口から出口までビッシリと屋台が並ぶ。所々で売り手のおばさんと値段交渉をしているグループがいる。すると、そこで中央の人の流れが停滞する。反対側から歩いて来る人もいる。人・人・人でごった返し、その上、売り手のおばさん達の大声と、歩道に並んでいるゴーゴーバーのスピーカーから流れてくるロックのビートが入り混じって、すざましいエネルギーが充満している。
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【 目 次 】
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1.初めてのバンコク
2.シーフードレストラン
3.ナナ駅界隈
4.大都会バンコクの怖〜いお話
5.チャオプラヤ川とお寺
6.日本人居住区
7.パッポン・タニヤ
8.朝市
9.ホテルの朝食
10.メランコリック・パタヤ
11.別荘キット
12.空港とタバコ
13.暗くなって到着プーケット空港
14.カタビーチのホテル
15.パトンの夜はやっぱり怪しい
16.コンシェルジュ
17.ビーチ
18.真昼のプーケット
19.カタビーチ商店街
20.プーケットファンタシー
21.プーケット最後の一日
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