それでも、パトンが近づいてくると、道路の両側の店の照明も明るくなり、トゥクトゥクや普通の乗用車の数が急に増え出した。そして、パトンの街に入るとと、今までの暗さが嘘のよう。「まるでこれはバンコクのパッポンと同じじゃないか!」と思わず叫んでしまった。今来た狭い通りがずーっと一直線に1キロほど続き、左側のビーチ沿いにはトゥクトゥクや白タクがビッシリと駐車している。右側のほんの1メートルほどの幅の歩道には、人・ひと・人の波。その狭い歩道には、店からはみ出して商品が並べてあるし、タバコ売りは立っているし、向こうからは二人分のスペースはゆうに必要そうな北欧のおばさんがのっしのっしと歩いて来るしで、とても歩道を歩いてはいられない。
10時を回ったパトンは今がゴールデンタイム。歩道に乗り上げている赤いトゥクトゥクのにいちゃんも次から次へと声を掛けてくる。当然「マッサージ・マッサージ」・・!。パッポンに負けない猥雑と喧騒。日本人は少ないけれど、チャイニーズがやたらと多い。シーフードレストラン・バービア・ディスコにライブハウスにアイリッシュバーに日本食レストランにラーメン屋にお土産屋、怪しいホテルにゴーゴーバーとありとあらゆる業種がぎゅーっと狭い通りに圧縮されている。
メイン通りからは当然ソイが枝分かれしていて、そのソイにも同じようにたくさんの店が出ている。メイン通りよりももっと怪しい雰囲気。ショー替わりにムエタイ(タイ式キックボクシング)を実演しているとても大きなバーもある。チョット歩いているだけで、トゥクトゥクの運ちゃんやらバービアのおねえちゃんやらから「ほっといてくれー」と言いたくなるくらい声がかかる。お、めずらしや、日本人のおねえさんの二人連れ、リッチな恰好をして歩いている。やっぱ一目で日本人とわかるよね。目で追っていたら、案の定、トゥクトゥクのにいちゃんが二人に声を掛けている。「乗ってよ」じゃなくてひょっとしたら「乗せてよ?」て言われているのかも知れない。にこやかに話に乗っている日本人のおねえさん、気をつけてね!。最近の日本人の女の子のその方面の軽さは世界中のリゾートで有名だそうだ。
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【 目 次 】
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1.初めてのバンコク
2.シーフードレストラン
3.ナナ駅界隈
4.大都会バンコクの怖〜いお話
5.チャオプラヤ川とお寺
6.日本人居住区
7.パッポン・タニヤ
8.朝市
9.ホテルの朝食
10.メランコリック・パタヤ
11.別荘キット
12.空港とタバコ
13.暗くなって到着プーケット空港
14.カタビーチのホテル
15.パトンの夜はやっぱり怪しい
16.コンシェルジュ
17.ビーチ
18.真昼のプーケット
19.カタビーチ商店街
20.プーケットファンタシー
21.プーケット最後の一日
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