朝市の見学を終えて、ホテルに戻ったが、まだ朝食に間に合う時間。せっかく朝食券があるのだからコーヒーだけでもとレストランへ入った。朝食のメニューは昨日と全く同じ。朝市でおいしい魚のすり身の揚げ物や鶏肉を食べてきたのであまり空腹感は無い。コーヒーとフルーツ程度で済ませようと席に着いた。昨日の朝と違って、あちらこちらのテーブルに中年の日本人が座っている。その全てがなんとペアだ。勿論、日本の中年のおっさんとタイの若い女の子のセットだ。一組だけでいるペアもあれば二組いっしょに朝食を食べているペアもある。そのタイの女の子をちらちら眺めて見ると、「おっ可愛い」。「こんなの今までいませんでしたよね」とK氏。「なんで、こんなにみんなレベルが高いんでしょうね。この中からならどの子を選んでもOKですよ」。そうなんです。まるで全員がモデルのよう。タイの女性はおしなべて小柄、だからあまり身長の高い子はいないが、小柄なりに均整が取れていてプロポーションは抜群。全体に胸が小さ目でスリムな子が多い。髪もよく手入れされていてエメロンのコマーシャルのようにつややかで、サラサラだ。うっすらとした化粧もグッドセンスで、その筋の女性特有の崩れた感じが全く無いし、その上色白の子が多い。見かけでは判断できないが、これならAIDSも大丈夫かな?と思わせるほど。「イヤー、悔しいですねー、どこからこんなの連れてきたんでしょうねー」。「本当ですね、いやらしさが無いですもんね、表情に」。「雑誌にモデルクラブの広告が出ていましたが、あれかなー」。「そうかも知れませんね。だけど、今夜はプーケットですよ。残念ながらもう間に合いませんね」。などと、話はおっさん達の正面にいる女の子のことばかり。いや、実際、町を歩いていても、ここにいる子達のように垢抜けている女の子はまずお見かけしない。親しそうな素振りから、昨夜のベッドの中での様子がどんなんだったか想像できる。「コンチキショー!」。そうこうしているうちに、一組二組とペアが席をたって行った。すると、外ではマイクロバスがゴルフのクラブを積み込んでいる。レストランから消えたおっさん達は女の子をクルマに同乗させてこれからゴルフへとお出かけになるようだ。「なにもこのくそ暑いのにゴルフなんかしなくても。あれだけ若くてきれいな子がいっしょにいてくれるなら、もう少し気のきいた行き先があろうってもんだろうよ。おっさんよ。」と心の中で負け惜しみを行って見ても相手に伝わる筈も無く、奴等はイソイソとゴルフにお出かけになった。われ等も「負けずにプーケットでがんばりましょう」とK氏と二人で誓い合った。グッドラック!
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【 目 次 】
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1.初めてのバンコク
2.シーフードレストラン
3.ナナ駅界隈
4.大都会バンコクの怖〜いお話
5.チャオプラヤ川とお寺
6.日本人居住区
7.パッポン・タニヤ
8.朝市
9.ホテルの朝食
10.メランコリック・パタヤ
11.別荘キット
12.空港とタバコ
13.暗くなって到着プーケット空港
14.カタビーチのホテル
15.パトンの夜はやっぱり怪しい
16.コンシェルジュ
17.ビーチ
18.真昼のプーケット
19.カタビーチ商店街
20.プーケットファンタシー
21.プーケット最後の一日
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