さっそくトゥクトゥクの荷台に乗り込んで、「うまいとこ連れてけー」と日本語で言うと、なんとこの運ちゃん「うまいとこ連れてくから、おれにも食わせろー」と自分自信を指差して食べる身振り。「何をこのやロー」と思っては見たが、本人が食いたがっているのなら、まず「うまいとこ」に違いない。それに、ひょっとして、「いきなり現地のおいしい屋台のメシにありつけそうだ」などと勝手に思い込み、申し出を「OKOK」と快く受けた。いざ出発はいいけれど、バイクのアクセルと同じハンドルの握りを目一杯回し、ブオブオブオ〜ンとものすごい勢いで走り出す。が、音がデカイのでスピード感は感じるが、多分それほどのスピードは出ていない。四輪の乗用車にはやはり負け。それでも、カーブであまりスピードを落さないので、結構スリルを楽しめる。ミニジェットコースターの乗りだ。
20分ほど走って運ちゃんが連れて行ってくれたシーフードの店は、こりゃまた本格的。屋台を予想していた我々は少々がっかりだが、そんな事にはお構いなく、運ちゃんはトゥクトゥクを駐車場にいれると、サッサと店の中へ入っていく。
なかなか立派な店で、外国人のお客も多い。外国人はヨーロッパ系の白人がほとんどだが、日本人とおぼしきグループも一組いた。入るとすぐに、日本のファミレスのサラダバーのようなカウンターが柱の回りをぐるりと取り巻き、その上にビッシリと砕いた氷を敷き詰めて、その氷の上に緑色をしたでっかいエビやカニ・魚が並べられている。お世辞にも「鮮度抜群」とは言いがたい状態。そして、100gあたりの価格が表示されていて、これがけっこう高い。「噂に聞くほど安くないな〜」と眺めていると、マネージャーとおぼしき中年のいかついおっさんがやってきて、「これ生きてるよ」と生簀の中から生きている緑色の大きなエビを取り出して見せる。値段は死んだやつのほぼ二倍。「たっけ〜」と思ったが、K氏が「生きているのにしましょうよ」と、エビ・カニ・魚を注文。調理法を聞かれたようだが、なーんにもわからないので、適当におまかせ。締めにチャーハンを追加して、テーブルにつく。 |
【 目 次 】
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1.初めてのバンコク
2.シーフードレストラン
3.ナナ駅界隈
4.大都会バンコクの怖〜いお話
5.チャオプラヤ川とお寺
6.日本人居住区
7.パッポン・タニヤ
8.朝市
9.ホテルの朝食
10.メランコリック・パタヤ
11.別荘キット
12.空港とタバコ
13.暗くなって到着プーケット空港
14.カタビーチのホテル
15.パトンの夜はやっぱり怪しい
16.コンシェルジュ
17.ビーチ
18.真昼のプーケット
19.カタビーチ商店街
20.プーケットファンタシー
21.プーケット最後の一日
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