時間はすでにお昼に近い。バンコクの町の渋滞はもうとっくに解消し、都心の大通りをクルマはをスイスイと走り、高速道路に乗った。日本の高速道路と比べても全く遜色の無い設計で、多少殺風景な感じを覗けば、相変わらずの日本車ばかりの道路は異国情緒を感じさせてくれない。乗っている車も日本車だし、運転手との会話が英語で、その分の身構えはあるが、それ以外は外国にいると言う緊張感も無い。時速110キロ前後でクラウンは疾走する。それをもっと速いスピードで追い越して行くサニーやカローラも多い。ごくまれに、見たことも無い古い錆びだらけのトラックがゆっくりと走っていることもあるが、ほとんどのクルマがきれいに掃除されていて、これも日本と変わらない。どこまで走っても道路は平坦で、山らしい山が無く、ズーッと遠くまで見渡せる。所々に灌漑用らしい大きな池があり、その池から細い水路が延びていて、広い水田を区切っている。集落の回りには狭い小道が走っているが、道路より水路の方が多い。
日本だと車上から見える森や林の木々は、杉だったり松だったりの常緑樹か楢や椚の落葉樹だが、タイでは椰子の木が多い。椰子の木にも色々種類があるようで、海岸線で見る椰子の木と、内陸部で見る椰子の木はどうも違う種類のようだ。バンコクの市内を出て郊外の高速道路を走っているのだが、見えるのは水田と池と椰子の木と小さな集落だけ。しばらく走って行くと、遠くに大きな工場群が見えてきて、そこからニ車線の立派な道路がこちらへ向って一直線に伸びている。俗に言う産業道路のようだ。道路を走っている車もほとんどが大型トラック、乗用車は少ない。それにしても広い平野で、見渡す限り、地面に凹凸が無い。緑一色なので、アメリカやオーストラリアの平原とは少し違う。ヴェトナムのメコンデルタもこんな風なのだろうか。次はヴェトナムへ言って見たいと思っている。
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【 目 次 】
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1.初めてのバンコク
2.シーフードレストラン
3.ナナ駅界隈
4.大都会バンコクの怖〜いお話
5.チャオプラヤ川とお寺
6.日本人居住区
7.パッポン・タニヤ
8.朝市
9.ホテルの朝食
10.メランコリック・パタヤ
11.別荘キット
12.空港とタバコ
13.暗くなって到着プーケット空港
14.カタビーチのホテル
15.パトンの夜はやっぱり怪しい
16.コンシェルジュ
17.ビーチ
18.真昼のプーケット
19.カタビーチ商店街
20.プーケットファンタシー
21.プーケット最後の一日
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